人生100年時代を攻略するためにまず真っ先に解決すべきはお金の問題です。
人間が健康的に100才まで生きようと思ったら、それなりのお金が必要になってくるからです。
つまり、資産形成。
資産形成にまつわるトピックは星の数ほどありますが、今回は「いろはのい」である貯蓄について考えてみます。
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億万長者になるための3つの方法
お金持ちになるための方程式というものがあります。これはトマス・J・スタンリーの『隣の億万長者』や橘玲の『人生は攻略できる』で紹介されているものです。
お金持ち = (収入ー支出) + (資産 × 運用利回り)
この図を見てわかる通り、お金持ちになる方法は3つの方法しかありません。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 運用利回りを上げる
いわゆる「マネー本」と言われている貯蓄・投資などに関する本のテーマは多岐にわたりますが、最終的にはこの3つどれかに収斂(しゅうれん)していくことになります。
節約こそが資産形成の第一歩である理由
上述の3つの手段のうち、ぼくのようなサラリーマンはまず支出を減らす努力をすべきです。なぜなら節約はだれにでもできる優れた資産形成術だからです。今すぐにでもはじめましょう。
収入をかんたんに増やすことはできない
収入を増やすのは簡単ではありません。一部の営業職の人は営業成績を上げることで収入を大きく伸ばすことができるかもしれません。しかし大半のサラリーマンの場合、収入を増やそうと思うと、基本的には昇進をするか、転職をするか、の2択です。
その他には副業をする、配偶者に働いてもらう、といった収入源を増やすという選択肢もあります。こちらの方法については、今後改めて掘り下げていく予定です。
さて、本題に戻ります。
昇進は必ずしも実力だけでできるわけではないですし、すぐにできる保証もありません。仮にできたとしても要求される水準も上がり、仕事は大変になっていきます。
転職も必ずしも年収アップが期待できるわけではありません。ましては転職先の職場環境と合わなかったり、仕事がキツくなったりといった問題があります。給与さえ上がれば良いというわけでもないのです。
ぼくの個人的な信条としては「サラリーマンたるもの常に給与アップをめざせ」というものがあります。だからこそ転職もしているわけですが、やはり不確実性が残ることは事実なのです。
運用利回りを上げるには準備が必要
資産運用も決してかんたんにできることではありません。投資にはリスクがあるからです。
株式にしろ債券にしろ不動産にしろ、投資をしてお金を増やそうと思えば必ずリスクをとる必要があります。現在の超低金利のご時世では、ぼくたちが生まれる前の時代のように「銀行口座に置いておくだけでお金が増える」ということはないからです。
「必ず儲かる投資法」という謳い文句の投資も巷では見かけますが、ああいう類のものは全て詐欺と断言して間違いないでしょう。必ず儲かるのであればわざわざ人に教えるまでもなく自分で実践すれば良いだけだからです。
また、残念なことに資産運用は始めてすぐに成果がでることはまれです。少し前の仮想通貨ブームのように、あっという間に億り人になれるのはごく限られた人だけです。人はだれしもつい「自分だけはすぐに成功できる」と思ってしまうものですが、そんなことはまずありません。
資産運用に成功するには勉強が不可欠です。コツコツ勉強して、長い間投資をし続けてはじめてその果実にありつくことができます。
そしてなにより元手資金が必要だということも忘れてはいけません。いくら運用利回りを上げるだけの勉強ができたとしても、投資を始めるだけでの元手がなければなにもはじまりません。
だからこそ、元手を作るためにまず節約することが大切になってきます。
天引き貯金が最強の貯金方法だ
ということで、キャリア形成や資産運用することも大事ですが、お金持ちになるにはまず貯金することからはじめる必要があります。
貯金の方法にも色々ありますが、なかでもぼくは給料から天引きして貯金することをおすすめします。なぜならだれでもすぐにはじめられて、最もシンプル、そしてなによりも効果が出やすい方法だからです。
「なんとなく節約して、月末に余ったお金を貯金できればいいや・・・。」
そう思っていた時期がぼくにもありました。できる人はこれでもいいでしょう。でもね、これ、すごい難しいです。こういう貯金の仕方は強靭(きょうじん)な意志力が必要です。ぼくは何度も決心し、そして決心の数だけ失敗しました。
繰り返しますが天引き貯金は簡単です。シンプルです。毎月5万円貯めると決めたら、給料日に5万円を別の口座にうつす。これだけです。
これだけで年に60万円貯めることができます。ボーナスで20万円ずつ貯められれば、100万円です。
当然その分生活費に充てるお金は少なくなりますが、もともと自分の給料は5万円少なかったものとして考える。ここで甘えを出して天引きしたお金に手を出してしまうと意味がありません。
意志が弱い人向けに天引き貯金には財形貯蓄(以下、財形といいます)などの制度を利用する方法もあります。これらは自分の意志で簡単に引き出すことはできません。
が、ぼくはなるべくなら自分で天引きして管理する方が良いと思います。自分で管理する方が柔軟に対応できるからです。
甘えてすぐに貯金に手をつけるのは褒められたことではないですが、それでも急な物入はあるものです。冠婚葬祭や病院費用などが良い例です。
財形は色々と利用方法に制限があるわりに、主なメリットは金利が非課税なことしかありません。この超低金利時代で、預金にかかる金利が課税か非課税かなんて、考慮する必要ありません。どちらでもよろしい。
こちらが財形を管轄している厚生労働省のウェブサイトですが、ルールばかり長々と書かれています。これでは読んで正確に理解するだけでも疲れてしまいます。そんなことをしている暇があったら、さっさと自分で天引き貯金をはじめるべきです。
天引き貯金をするにはネット銀行が便利
天引き貯金をするにはネット銀行を利用することをおすすめします。
普通の銀行口座で天引き貯金をしようと思うと、貯金用の口座を開設する必要があります。これがなかなか面倒くさい。
ネット銀行であれば、1つの銀行口座の中に子口座を作ることができます。子口座は通常複数作ることができますし、それぞれに目的別に名前をつけることもできます。ぼくの場合は、代表口座(親口座)とは別に子口座として投資用、子育て用、医療費用、など合計で5つの子口座を作っています。
この口座間のお金の振替もパスワード1つであっという間にできます。もちろんスマホからもできます。手数料も無料です。
なので天引き貯金をするのであれば、ネット銀行の口座を1つ持っておくととても便利です。
まとめ
以上、天引き貯金はお金持ちになるための第一歩として大変有効だという話でした。
ぼくのようなサラリーマンには一攫千金を狙えるような機会はそうそう落ちていません。したがって、いかに人生の早い時点から堅実にお金を積み上げられるかが勝負です。
将来お金から自由になるためには、ひたすら地味な努力を重ねるしか道はないのです。